- TOEICの点数が伸び悩んでいる
- 問題を解くスピードが遅く、すべての問題を回答できない
- TOEICの効率的な時間配分がわからない
30代になってから英語学習を再開する方にとって、TOEICは重要な目標の一つです。しかし、試験の時間配分に苦労し、思うようにスコアが伸びないという悩みを抱えている人は多いです。この記事では、TOEICの効果的な時間配分について、リスニング編とリーディング編、目標点数別に解説します。
記事を読めば、自分の目標に合わせたTOEICの時間配分がわかります。TOEICで高得点を取るには、適切な時間配分が重要です。各パートに適した時間を割り当て、効率的に問題を解くことで、スコアアップの可能性が高まります。
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TOEICでは時間配分が重要
TOEICで時間配分を前もって知っておくことは、高得点を取るための鍵です。制限時間内に多くの問題を解く必要があるため、各パートの配点と難易度に応じた時間配分が重要です。時間配分がスコアに与える影響と、時間配分が難しい理由を詳しく解説します。
時間配分がスコアに与える影響
問題を解くうえで、時間配分の意識は欠かせません。苦手なセクションに時間をかけすぎると時間が足りなくなり、解答できる問題を逃します。以下は、適切な時間配分を取れた場合のメリットです。
- 得点効率の向上
- 未解答問題の減少
- 集中力の維持
自信のある問題から解けば得点効率が上がり、時間切れによる未回答を減らせます。時間に余裕ができることで、ストレスや焦りを軽減し、集中力を保てます。適切な時間配分を体に染み込ませるには、練習の積み重ねが大切です。時間感覚が身に付けば本番でも同じようにペース配分ができるため、パフォーマンスの向上につながります。
時間配分が難しい理由
時間配分が難しいと感じる理由は、問題数が多く、制限時間内に解答するのが困難なためです。難易度や問題形式は各パートで異なり、手が止まり考える時間が増えるほど時間配分は崩れます。
時間配分が難しい理由は、以下のとおりです。
- 不得意分野がある
- 緊張や焦りがある
- 見直し時間がかかる
- 英語力と時間管理能力が足りない
初めて受験する人は、時間配分の難しさを感じやすい傾向です。慣れないリスニング形式に戸惑う受験者も多く、長文問題に時間を取られすぎる傾向があります。しかし、練習を重ねれば、効率的に時間を使えるようになります。各パートの特性を理解し、目標点数ごとの時間配分を知って対策を立てましょう。
【リスニング編】TOEICの時間配分
TOEICのリスニングセクションは約45分間100問で、4つのパートで構成されています。放送は1度ずつしか流れないため、しっかり聞いて止まらずに問題を解く必要があります。
Part 1
TOEICのPart 1は写真描写問題で6問あり、目安時間は約3分です。1枚の写真につき、4つの短い文が1度だけ放送されます。Part 1で高得点を取るためには、以下の点に注意しましょう。
- 写真を素早く確認する
- キーワードと動作に注目する
- 選択肢は先読みする
写真を見る際は、全体的な状況や人物の様子、目立つものを素早く把握してください。小物や人物、動物など数を数えるものもチェックします。問題文を聞く前に写真の内容を理解しておくと、正確に答えられる確率が高まります。
Part 2
Part 2は応答文を選択する問題で25問あり、目安時間は約9分です。1つの質問か文章に対する3つの答えが放送され、最も適切な答えを選びます。具体的に注意したいポイントは以下のとおりです。
- 質問のキーワードに注目する
- 否定形や間接的な表現に注意する
- 文法や語彙の知識を活用する
短い会話のため、集中力を切らさず聞き続けることが大切です。時間配分を意識しながら、テンポ良く解答しましょう。
Part 3
Part 3は長めの会話を聞きながら質問に応える形式で39問あり、解答目安時間は約17分です。2人か3人の会話が1度だけ放送され、4つの答えから適切なものを選びます。
長文を聞きながら質問と選択肢を読むのは難しいため、先に目を通しておきます。選択肢はすべてを読むのではなく、キーワードに注目し問題の趣旨を把握しましょう。対策には、メモを取りながら聞く練習がおすすめです。練習の際はキーワードや数字に注目し、話者の意図や態度を読み取る訓練をします。
Part 3はリスニング力だけでなく、読解力や語彙力も問われるパートです。同意語や言い換え表現の語彙も増やし、同じ単語でも違う意味で使っていないか注意しましょう。
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Part 4
Part 4は説明文問題で30問あり、解答目安時間は約16分です。長めの会話やナレーションが1度だけ放送され、問題用紙の質問と解答から適切な答えをマークします。注意したいポイントは以下のとおりです。
- メモを取りながら聞く
- 設問を先に読んでから音声を聞く
- 話者の意図や全体の要点を把握する
- 細かい数字や固有名詞に気をつける
- 同義語や言い換え表現を理解しておく
解答の前に設問に目を通し、注目すべきポイントを確認しておきましょう。話の流れに出てくる重要なキーワードを逃さず、注意深く聞き取ります。細かい数字や固有名詞もメモを取ります。図や表で情報を整理するのも効果的です。
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【リーディング編】TOEICの時間配分
TOEICのリーディングセクションは、75分間で100問あります。3つのパートで構成され、問題を読み適切な解答をマークする問題です。適切な時間配分を解説します。
Part 5
Part 5は短文穴埋め問題で、文法や語彙問題が中心です。解答目安時間は約8分で、30問あります。文法や語彙に注意しながら素早く解答します。
効率的に解くために押さえたいポイントは、以下のとおりです。
- 素早く問題を把握し解答する
- 難問は飛ばして後回しにする
- 全問題に目を通す
時間配分を守ることが最優先のため、わからない問題は飛ばし、全体に目を通すことが重要です。時間が余れば見直しをしてください。できるだけ多くの問題を解けるように、基本的な文法は押さえましょう。
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Part 6
Part 6は長文穴埋め問題の16問で、解答目安時間は約12分です。1つのパッセージの中に4つの空欄があり、当てはまる選択肢を解答します。文法力と語彙力、文脈を理解する能力が試されます。
Part 6で注意したいポイントは以下のとおりです。
- 接続詞や代名詞の使い方
- 時制の一貫性
- 文章全体の論理展開
長文穴埋め問題を解くコツは、全体の流れを把握することです。前後の文脈から適切な語句を選ぶ必要があるため、一部だけを見ないよう気をつけます。短時間で長文を読むためにも、日頃からの速読トレーニングがおすすめです。
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Part 7
Part 7はTOEICテストの中で最も配点が高く、長文読解問題で構成されています。1つの文章は29問、複数の文章は25問で、約55分が解答目安時間です。55分の内訳は、1つの文章で約30分、複数の文章で約25分です。
以下にPart7の問題の特徴を紹介します。
- 複数の文章を読み比べる
- 図表やグラフを含む
Part 7は時間がかかるため、設問を先読みしてから本文を読みましょう。必要な情報に焦点を当て、時間を節約します。普段のトレーニングでは、語彙力と速読力を上げることが重要です。時間配分を意識し、タイマーを使って練習してください。
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【目標点数別】TOEICの時間配分
TOEICの時間配分は、目標点数に応じて戦略を変える必要があります。目標点数が上がるほど、時間管理の正確さと解答スピードが重要です。リスニングは約45分間と時間が決まっているため、リーディングを戦略的に考えましょう。
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600点を目指す場合
600点を目指す場合、優先すべきはPart 5です。落ち着いて問題を解き、確実な得点を狙います。目安時間は以下のとおりです。
- Part 5:約25分
- Part 6:約15分
- Part 7:約35分
すべての問題に取り組むのは、現実的ではありません。わからない設問が出てきたら飛ばし、全体の半分を埋めることを目標にしましょう。もし時間があれば、後で戻り見直すようにします。
重要なポイントは、1問に時間をかけないことです。解ける問題を先に解き、時間配分を意識した練習を繰り返してください。穴埋めか長文問題か、個人の得意不得意によって適切な時間配分は変わります。自分の得意なパートや問題を優先して、効率的に解きましょう。
700点を目指す場合
700点を目指す場合、Part 5とPart 6で確実に点を取ることがポイントです。短時間で高得点を狙えるため、スピーディーに解答しましょう。各パートの文法問題や短文穴埋め問題は、比較的短時間で高得点を狙えます。
おすすめの目安時間は以下のとおりです。
- Part 5:約12分
- Part 6:約10分
- Part 7:約53分
700点を達成するためには、単語や文法力、読解力の強化が欠かせません。速読スキルを向上させ、素早く問題を解く必要があります。模擬試験も有効な対策です。時間配分を意識し、長文読解の練習も繰り返し行います。自分の弱点分野を克服し、得意分野で確実に点を取れるよう実践感覚を養いましょう。
800点を目指す場合
800点を目指す場合、Part 5とPart 6は全問解き、Part 7も全問解答できるペースで取り組みます。目安時間は以下のとおりです。
- Part 5:約10分
- Part 6:約10分
- Part 7:約55分
Part 5とPart 6では、1問約20秒ペースの解答が求められます。Part 7では、1問1分ペースと時間をかけて問題を解きます。難しい問題に遭遇した場合は飛ばし、時間内で全問題に目を通すことが重要です。
模擬試験では、時間配分を意識した練習をします。全問解答だけに固執せず、正解を積み重ねるよう意識しましょう。苦手セクション対策と速読スキルの向上が、800点突破への近道です。
900点以上を目指す場合
900点以上を目指す場合は、全問解答を目指します。目標目安時間は以下のとおりです。
- Part 5:約8分
- Part 6:約12分
- Part 7:約55分
Part 5とPart 6は15分以内で解き、残り時間で見直しを行います。Part 7も同様に、50分以内で解答を終わらせ、5分で見直しましょう。1つの問題に固執すると、時間は急速に失われます。悩む時間や繰り返し読む回数をあらかじめ決めておき、手を先に進めてください。
高得点を狙うには、各パートの得意・不得意を把握し、苦手な部分を重点的に練習します。さまざまな長文を読み、語彙力と文法スキルを身に付けましょう。繰り返し英文を読むことで、速読スキルも磨かれます。
TOEICの時間配分を守るコツ
効率的に問題を解くには、適切な時間配分が大切です。時間配分を守るために、以下のポイントを意識しましょう。
- 公式問題集を使って練習する
- 迷った問題は飛ばす
- 焦らず落ち着いて問題を解く
公式問題集を使って練習する
公式問題集は本番同様の環境で練習できるため、実際の雰囲気を体験できます。時間感覚や苦手セクションを把握でき、弱点を克服するのに役立ちます。具体的なメリットは、以下のとおりです。
- 時間感覚の把握
- 苦手セクションの特定
- 時間管理スキルの向上
- 弱点や改善点の確認
わからない問題や不安な点については、解説を繰り返し学びを深められます。公式問題集は、効果的なTOEIC対策のために手元にあると便利です。自分のレベルに合った問題集を選びましょう。時間配分の戦略を立てる参考にもなるため、少なくとも1冊は用意しておくことをおすすめします。
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迷った問題は飛ばす
迷った問題は飛ばしましょう。TOEICは、もともと時間内にすべての問題を解くのは難しいとされています。難しい問題に時間をかけすぎると、解答できる問題に時間をかけられなくなるため、正答率は下がります。
迷った際は、以下の方法で処理しましょう。
- マークシートに印をつけて後で戻る
- 直感的に答えられない問題はスキップする
- 得点の取りやすい問題から解く
時間を効率的に使えば、全問題に目を通せます。最後の見直し時間も確保できるため、正答率が上がります。迷った問題を飛ばすことは、TOEICで高得点を取るための重要な戦略です。難易度に関わらず一定のペースで解けるように、毎日少しずつでも問題を解く習慣をつけましょう。
焦らず落ち着いて問題を解く
試験中は緊張しがちですが、焦らず落ち着いて問題を解きます。過度な緊張は本来の実力を発揮できなくなるため、リラックスして臨む姿勢が大切です。具体的には以下の方法がおすすめです。
- 深呼吸
- 丁寧な読解
- 自分のペース維持
- 難問への固執回避
- 直感の信頼
試験中に焦りを感じたら、目を閉じて深呼吸してください。酸素を取り入れることで脳が活性化され、冷静さを取り戻せます。ポジティブな姿勢も大切です。「できる」と自信を持って問題に向き合えば、気持ちが前向きになります。今まで練習してきた自分を信じ、余裕を持って解答しましょう。
まとめ
TOEICの時間配分は高得点に直結します。リスニングは45分、リーディングは75分と限られた時間を効率的に使うことで、スコアアップが期待できます。目標点数に応じて戦略を調整し、自分のペースを見つけましょう。
時間配分は公式問題集を繰り返し、迷った問題を飛ばす習慣をつけてください。本番では練習してきた自分を信じ、落ち着いて解答することが重要です。TOEICの時間配分は一朝一夕には身に付きません。理想的な時間配分は、適切な戦略と地道な努力の積み重ねが大切です。