- 「TH」の発音が難しくて自信が持てない
- 正しい「TH」の発音方法がわからず、ネイティブに通じるか不安
- 30代から英語をやり直したいけど、発音からやり直すべきか迷っている
英語学習において、発音は重要な要素の一つです。特に「TH」の音は日本人にとって難しく、苦手意識を持つ人は多いです。この記事では「TH」の発音の基礎知識や発音方法、よくある間違いと修正方法を詳しく解説します。記事を読めば、「TH」の発音の基礎から練習方法まで段階的に学べます。
「TH」の発音は、舌の位置と息の出し方が重要です。無声音(/θ/)と有声音(/ð/)の2種類があり、異なる発音方法です。正しい発音方法を理解し練習を重ねると、自信を持って「TH」を発音できるようになります。
「TH」の発音の基礎知識
「TH」の発音は、日本語にない音のため苦手な人が多いです。「TH」には、無声音(/θ/)と有声音(/ð/)の2種類があり、舌先を上下の歯の間に軽く挟んで発音します。正しく発音できれば、リスニング力や会話力の向上につながります。単語の意味を左右することもあるため、正確な発音を身に付けることが大切です。
「TH」の発音が難しい理由
「TH」の発音が難しい理由は、日本語にない音のためです。日本人にとって、以下のようなポイントを難しいと感じます。
- 舌の位置や動き
- 無声音と有声音の区別
- 他の英語の音との混同
「TH」を発音するには、細かい口の動きが必要です。正確な発音をするためには、リスニングと発音の両方に慣れる必要があります。年齢が上がるほど新しい音の習得が難しいと感じるため、30代から英語学習をやり直す方にとっては障壁の一つです。
「TH」の発音にはさまざまな難しさがありますが、継続的に練習すれば、徐々に上達するので安心してください。
無声音(/θ/)と有声音(/ð/)の違い
無声音(/θ/)と有声音(/ð/)の違いは、以下のとおりです。
無声音(/θ/) | 有声音(/ð/) | |
声帯 | 振動させない | 振動させる |
発音方法 | 息だけで発音する | 声を出す |
日本語で近い音 | ス | ズ |
単語例 | think、three、mouth | this、that、breathe |
無声音は主に単語の始めや終わりに出現し、有声音は主に単語の中間に出現します。口の形は両者とも同じで、口を開けて舌先を上の前歯の裏に軽く当てて発音します。
イギリス英語とアメリカ英語の「TH」発音の違い
イギリス英語とアメリカ英語の「TH」発音の違いは、以下のとおりです。
- イギリス英語:前歯の間から舌を出し、摩擦音が強くなる
- アメリカ英語:舌を歯の裏側に置き、やや柔らかい音になる
「TH」の発音の違いは微妙で、聞き分けるのは難しいことが多いです。地域や個人によっても発音は異なりますが、どちらの発音も正しいため、コミュニケーションに支障はありません。自分に合った発音方法を見つけ、一貫した練習が大切です。
「TH」の発音方法
「TH」を発音する際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 無声音(/θ/)の発音方法
- 有声音(/ð/)の発音方法
- 発音時の口と舌の位置
鏡を見ながら練習するなど、コツを押さえて丁寧に練習すれば、自然な発音ができるようになります。
無声音(/θ/)の発音方法
無声音(/θ/)の発音は、正しい口の形と舌の位置など以下への意識が大切です。
- 舌先で上の前歯を軽く触れる
- 舌先を前歯の間から出す
- 息を舌と歯の隙間から出す
- 声帯を振動させない
発音する際は「スィ」と言うときの口の形に近くなります。舌を噛まないように注意しましょう。息の強さは弱めにするのがポイントです。鏡を見ながら舌の位置を確認すると効果的です。
有声音(/ð/)の発音方法
有声音(/ð/)は、無声音(/θ/)と比べてやや発音が難しいですが、コツをつかめば上手に発音できるようになります。有声音(/ð/)を発音する際は、舌先を上下の前歯の間に軽く挟みます。舌を前に出しすぎないよう注意しましょう。声帯を振動させながら、舌と歯の間から息を出すのがポイントです。
発音のイメージとしては「ズ」と言うときの口の形に近いです。舌と歯を軽めに接触させ、舌を歯から離すときに摩擦音を出すことが大切です。口の形は横に少し広げ、息の強さは無声音(/θ/)よりも弱めにしてください。舌先を上の前歯の裏側に軽く当てると、より自然な発音になります。
発音時の口と舌の位置
口と舌の位置は「TH」を正しく発音する際に重要です。上下の歯の間から舌先を軽く出します。舌先を上下の前歯の間に挟むようにしてください。舌先を歯の裏側に軽く当ていても問題ありません。口を少し開け、舌を平らにして前に出すのがポイントです。舌先を上の前歯の裏側に軽く触れさせると、より正確に発音できます。
発音する際は、舌先を上下の歯の間に挟み、息を吐き出します。舌先を歯の間から出し過ぎないよう注意しましょう。舌全体を前に押し出さず、舌先のみを使って発音してください。
「TH」発音のよくある間違いと修正方法
「TH」を発音する際によくある間違いは、以下のとおりです。
- 「S」や「Z」と混同する
- 舌を噛みすぎる
- 発音せずに省略してしまう
間違いを認識し、正しく修正すれば「TH」を正確に発音できるようになります。
「S」や「Z」と混同する
「TH」を発音しようとして、誤って「S」や「Z」と発音してしまう人は多いです。「TH」の音が日本語にないからです。「think」を「sink」と発音してしまったり「this」を「zis」と発音してしまったりすることがあります。
発音を混同しないよう、以下のポイントを意識して発音してください。
- 「TH」:舌先を歯に軽く当てて発音する
- 「S」や「Z」:舌と歯を接触させずに発音する
「think」「sink」や「breathe」「breeze」など、スペルが近く意味の異なる単語を使って練習しましょう。練習を繰り返すことで、音の違いを耳で覚え、正確な発音ができるようになります。
舌を噛みすぎる
「TH」を発音する際、舌を噛みすぎてしまうことがあります。正しい発音を妨げるだけでなく、痛みを感じることもあるので注意が必要です。舌を噛みすぎる主な原因は、以下のとおりです。
- 舌を歯の間に深く入れすぎている
- 舌先に過度の力が入っている
- 舌が歯に強く押し付けられている
正しい音が出ず、自然な会話のリズムが崩れる可能性があります。舌を噛みすぎないようにするには、舌の位置と力加減の意識が大切です。舌先を上下の前歯の間に軽く置き、力を抜いて発音しましょう。正しい位置に舌を置けば、自然な「TH」の発音ができるようになります。
発音せずに省略してしまう
「TH」の音を発音せずに省略してしまうのは、よくある間違いの一つです。「TH」の発音が難しかったり、早く話そうとしたりすることが主な要因です。方言や個人的な話し方の癖も影響しています。
「TH」を省略してしまうと、意味が変わったり、聞き取りづらくなったりするので、注意が必要です。「three」を「free」と発音してしまうと、全く違う意味になります。正確にコミュニケーションを行うためにも「TH」の発音を意識して練習しましょう。
以下のような場合は、特に気をつけましょう。
- 単語の最後の「TH」
- 複数の子音が連続する場合の「TH」
- 口語英語での「TH」
「TH」の発音を省略せず、最初のうちはゆっくりと丁寧に発音しましょう。
「TH」発音の練習方法
「TH」発音の練習方法について、以下の英単語ごとに解説します。
- /θ/ の音を含む英単語
- /ð/ の音を含む英単語
/θ/ の音を含む英単語
/θ/ の音を含む英単語を正確に発音できるようになると、英語らしい発音に近づきます。/θ/ の音を含む代表的な英単語は、以下のとおりです。
- think
- three
- thumb
- theater
- thirsty
同じ単語で何度も発音練習すると、/θ/の音に慣れていきます。最初は難しく感じますが、繰り返し練習することで徐々に上達します。舌先を上下の歯の間に軽く挟み、息を吹き出すように、上記の単語を何度も発音してください。
/θ/の音を含む単語を使った短い文章を作り、練習することもおすすめです。「I think three theaters are in this area.」という文が例として挙げられます。
/ð/ の音を含む英単語
/ð/ の音を含む英単語は、日常生活でよく使われる単語が多いです。代表的な /ð/ の音を含む単語には、以下が挙げられます。
- the
- this
- that
- these
- those
- they
- them
- their
- mother
- father
- brother
- weather
/ð/ の音を含む英単語は、会話や文章の中で頻繁に使われるため、正しく発音できれば英語力が大きく向上します。単語を使って短い文を作り、発音練習をすると効果的です。「The weather is nice today.」(今日の天気は良いです)のような文を練習しましょう。
動詞に /ð/ の音を含む単語の例は以下のとおりです。
- breathe
- clothe
- gather
動詞を使って「I need to breathe fresh air.」のような文を作り、練習するのもおすすめです。
» 英語の発音記号の基礎から応用まで徹底解説
【レベル別】「TH」の発音練習
「TH」の発音練習について、以下のレベル別に解説します。
- 初級者向け
- 中級者向け
- 上級者向け
自分のペースで、無理なく続けることが上達のポイントです。
初級者向け
「TH」の発音は、初級者でも簡単な練習をすれば上達できます。まずは以下の2種類の「TH」の発音を理解しておきましょう。
- 無声音(/θ/):舌を歯の間に軽く置いて、息を吐きながら発音する
- 有声音(/ð/):舌を歯の間に置き、声を出して発音する
日本語には「TH」と同じ音がないため、舌の位置や動きに慣れないことが多いです。初級者は、鏡を見ながら「think」と「this」を繰り返して練習することをおすすめします。最初はゆっくりと「スィンク」「ディス」のように一語ずつ発音し、舌がきちんと歯の間に来ているか確認しましょう。
毎日3分でも良いので、声に出して練習してください。簡単な単語から始め、徐々に文章の中でも使いましょう。「I think this is easy.」のような短いフレーズで練習すると、日常会話にもすぐに応用できます。難しい場合は、声を出さずに息だけで「think」を発音するのもおすすめです。
練習を続けることで、自然に「TH」の発音を習得でき、自信を持って使えるようになります。初級者でも楽しみながら練習できるので、毎日のルーティンに取り入れてください。
中級者向け
中級者は、単語レベルから文章レベルへと単語を長くして練習しましょう。練習方法としては、以下が挙げられます。
- 短文や慣用句
- 有声音と無声音を含む文章
- 速読練習(tonguetwister)
- 映画やドラマのセリフ
映画やドラマのセリフをまねると、英会話の表現や抑揚を学べるので効果的です。自分の発音を客観的に評価することも大切です。ネイティブスピーカーの発音を録音し、自分の発音と比較してください。発音の違いを認識し、改善点を発見できます。
上級者向け
上級者は、音声認識技術を活用して自分の発音を確認しましょう。発音の正確さを客観的に評価できるので効果的です。専用アプリやソフトウェアを使って「TH」音を含む複雑な文章を読み上げれば、正確な発音のフィードバックをもらえます。
英語のポッドキャストやニュースのリスニングも効果的な練習方法です。さまざまな話者の「TH」音を聞き分けることで、より洗練された発音を学習できます。方言や地域による「TH」音の微妙な違いに注目すると、英語について深く理解ができます。早口言葉を使った、発音スピード向上トレーニングも重要です。
以下のような「TH」音を含む早口言葉を練習しましょう。
- The thirty-three thieves thought…
- Theophilus Thistle, the thistle sifter…
- They threw three free throws.
実践的な発音訓練として、ネイティブスピーカーと会話練習を行うことも有効です。オンライン英会話サービスなどを利用して「TH」音を含む単語の発音練習を繰り返せば、自然な発音が身に付きます。
» 英語の発音が難しい理由と練習方法を解説
まとめ
「TH」の発音は難しいですが、適切な練習方法を知れば上達可能です。「TH」の発音には、無声音と有声音の2種類があり、舌先を上下の歯の間に軽く挟んで発音します。「S」や「Z」との混同に気をつけ、舌を噛みすぎないよう注意しましょう。
発音改善のため、以下のポイントを押さえた練習が大切です。
- 単語レベルから文章レベルまで段階的に練習する
- 発音を意識する
- リスニングと発音練習を組み合わせる
- 日々の練習を継続する
諦めずに練習を続ければ、ネイティブに通じる「TH」の発音をマスターできます。
» 英語を話せるようになるには?学習のポイントを解説!